ロバート・パーマーの紙ジャケ・ボックス・セット!!
ついに出ましたっ!!写真わ先日リリースされた、ロバート・パーマーの紙ジャケ・ボックス・セット、「アイランド・イヤーズ1974-1985」。ほんとーにもう「待ちに待ったリリース!!」なのデス。ともべのウチには先週月曜日に到着して、それからは1週間、ほっとんど「ロバート・パーマー漬け(笑)」でした。超うれしー!!
ロバート・パーマーといえば、ともべ的にはデビュー・アルバムの「スニーキン・サリー・スルー・ジ・アリー」と、大ヒット作「リップタイド」以降の作品しかきちんと聴いていないので、今回の紙ジャケ化で2ndの「プレッシャー・ドロップ」から8枚目の「プライド」までは「初体験」になります。(まあ、ベスト盤なんかで知ってる曲も多いんだケドね...)だから今回はこの天才ソウル・ボーカリストの作品を、じっくりと堪能致しました。もちろん全アルバムでリマスター音源が採用されていて、音質面でもサイコーに良かったです。
ロバート・パーマーっていうと、一般的には「パワー・ステーション」への参加で世界的に大ブレークして、それまでは割りと地味な「ミュージシャンズ・ミュージシャン」みたいな扱いだったよーなんだけれども、だから「パワー・ステーション以前と以降では、全く作風は違う」なーんて良く言われたりした。さらに言えば、「パワ・ステ以前のパーマーこそが本当に素晴らしい!!」なんて言われ方さえされちゃうんだけれども、今回全アルバムに接してみて、それらがあまり適切な表現ではないことが判りました。
ハッキリ言ってこのヒト、デビュー当時から遺作「ドライヴ」に至るまで、音楽的な方向性は完全に終始一貫しています。ソウル・ミュージックのボーカルをベースに、他のジャンルの音楽的な要素を貪欲なまでに取り入れる「音楽的な節操の無さ(笑)」(断っておきますが、これわ誉め言葉です...)も、もーデビュー当時から全開です!!なんてったってソウル・ミュージックにカリプソやらラテンやら、さらにはテクノからはたまたヘヴィー・メタル、パンクまで、なんでも詰め込んじゃうんだから、その「音楽的雑食性」にはホント、脱帽です。もー大好きっ!!
ちなみにパワー・ステーションで彼が取り入れたヘヴィー・ロックの要素も、実は5枚目「シークレッツ」あたりには、すでに登場して来ています。だから「パワー・ステーションへの参加で、パーマーの音楽は180度変った」かのような認識は、ハッキリ言って誤りだと思う。まあ、パワ・ステへの参加でよりヘヴィー・メタルへ接近したのは事実なのですが、彼にとっては常に他のジャンルの音楽と他流試合をしてきた、その「吸収すべき新しい要素」の1つにすぎなかったのだと思います。ソウル・ミュージックという根幹を外すことなく、しかし「常に新しく変化し続けるコトにおいて、終始一貫している」パーマーの音楽に対する姿勢は、現在本当に再評価するに値するモノだと思いますネ。だから全アルバム、とっても素晴らしいのデス。
あと、ロバート・パーマーといえば、同じ年にデビューしたブリティッシュ・ブルー・アイド・ソウルの名ボーカリスト、フランキー・ミラー(こっちもともべわ大ファン!!)との対比で考えてみても面白い。パーマーのデビュー・アルバム「スニーキン・サリー・スルー・ジ・アリー」と、フランキー・ミラーの2ndアルバム「ハイライフ」は、共に1974年に制作・リリースされています。この2枚、どちらもR&Bのメッカ、ニュー・オリンズのサウンドをイギリスのソウル・ボーカリストが意識するとゆー、全く同じシチュエーション。さらに、どちらもニュー・オリンズ・サウンドの重鎮、アラン・トゥーサンが何らかの形で関わっている。但し、フランキー・ミラーの2ndがあくまでロック的なのに対して、パーマーの1stはより16ビートを取り入れたモダンな仕上がりになっています。
この2枚の作風の違いが、そのままその後のフランキー・ミラーとロバート・パーマーとの方向性の違いにつながるのだから面白い。フランキー・ミラーはその後、あくまで骨の太い8ビートを基調にした「自分のルーツに忠実な」ソウル・ミュージックを追及し続ける。あくまで原点回帰的な「我が道を行く」スタイル。一方のロバート・パーマーは前述したように、他のジャンルの音楽をどんどん吸収し「他流試合」を挑んでいく。ミラーが原点に対する「収斂」なら、パーマーは外へのベクトルを持った「拡散」。同じイギリス人のソウル・ボーカリストで、こうも180度方向性が違うものなのか??まあ、当のロバート・パーマーは今となっては故人だし、フランキー・ミラーも1994年に脳溢血で倒れて以来、ボーカリストとしては再起不能な状況にある。もしこの2人が今も現役であったなら、どんなに「イイ仕事」としてくれていたかと思うと、本当に残念でならないともべなのです。
ちなみにハナシをロバート・パーマーに戻すと、ともべわ1997年に再結成パワー・ステーションの来日公演を、中野サンプラザで生で観ている。目の前約10メートルで見る生のロバート・パーマーは、ハッキリ言ってスーツ着てソウル・ミュージックを唸る「ただのオッサン(笑)」だった。でもいまだに、ともべにとって「ダンディズムのお手本」といえば、やっぱロバート・パーマーなのです。今回の紙ジャケ・リリース、天国のロバートも喜んでくれているといいなぁ~...。
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コメント
ロバートパーマは、ダンディズムのお手本、
本当にその通りだと思います!
投稿: 山中ネコ | 2007年9月10日 (月) 08時13分
山中ネコさん、こんにちは!!
そう、ロバート・パーマーって、ほんとダンディーでカッコよかったですよね!!
なんてったって、ステージではいつも仕立ての良いスーツをビシッと決めていたのが、GOODでした。ともべにとっては、永遠のあこがれです。
だから今回のように紙ジャケも良いのだけれど、ともべ的には映像も観たいです。VHSビデオ時代にはオフィシャルで映像作品も出ていたのだけれど、DVD化されませんかねぇ~??
「男わスーツ&タイ」やっぱコレですっ!!最近の「クールビズ」なんかサイテーだいっ!!(笑)
でわでわ。。。
投稿: ともべ | 2007年9月16日 (日) 19時34分