ジェネシスのライヴDVDボックス!!
写真①わ先般よーやく発売になった、ジェネシスのライヴのDVDボックスセット「ザ・ムーヴィー・ボックス 1981-2007」です。「スリー・サイド・ライヴ」、「ママ・ツアー」、「ライヴ・アット・ウェンブリー・スタジアム」、「ザ・ウェイ・ウォーク」の4本のライヴDVDに「VH1 ビハインド・ザ・ミュージック」のボーナスDVDが付いた5枚組みです。ちなみに2008年にリリースされた「ホェン・イン・ローマ2007」わ、DVDを入れる空のケースだけ付いていて、中身は入っていないです。例によって...
「ココに入れてくらはい」(笑)
みたいなカンジなんだケド、オリジナルのDVDは装填もはるかに立派なので、ワザワザ入れ替える必要もないかと...思うんですが。
このボックスセット、日本での輸入盤の実勢価格が¥17,000ぐらい。今後このDVDがどのよーなカタチで国内盤リリースされるか判らないんだけれども、ボーナスDVDを除いて単純に4で割ると1枚¥4,000ぐらい。内容的には結構インタビュー映像も多いので、これに日本語字幕が付いているとなると、価格的にもタメな国内盤にも一応のメリットわあるカモ知んないですネ。(ただ、ホントーに国内盤が出るかどーかわ、後述しますが...)
...で、今回のリリースで一番ウレシーのわ、やっぱ「スリー・サイド・ライヴ」と「ママ・ツアー」(写真②)の初DVD化でしょー!!これらのオリジナル盤がリリースされたのは、丁度1980年代の後半で、ともべわ大学生~新入社員ぐらいだった。当時まだベータのビデオ・テープで、この2本は良く見ました...
「感無量...」
それ以降、DVD化のハナシは全くなくて、後の「ライヴ・アット・ウェンブリー・スタジアム」や「ザ・ウェイ・ウォーク」わちゃーんとDVD化されているのに、
「なんでえぇぇぇぇぇぇっ??!!」
とか思ってました。その2枚が今回めでたくDVD化されて、デジタル・リマスターされた美しい画像で涙がちょちょ切れるかと思いきや...
「アレ??画質、ゼンゼン良くないのネ??」
「ビデオテープで家庭でライヴを鑑賞できること自体が画期的!!」
だったモンだから、これでも画質がサイコーに良いと思い込んでいました。ところが現在みたいにハイビジョン撮影が当たり前になってくると、この初期2本の画質は現在との比較では、
「そーとーに悪いです」
アナログ的に、画像がぼやけて滲んでいるカンジ。このあたりの品質が、今までオフィシャルなDVD化に耐えられなかったんだなーって、ようやく判りました。だからさっき国内盤のリリースに関して書いたけれど、EMIミュージック・ジャパンさんがこの品質でバラ売りDVDを国内盤リリースしてくるかどーかわ、ちょっと
「?????」
だと思うのデス。
でも画質はどーあれ、この2枚が今回のボックスセットの中では一番楽しめたのわ、言うまでもありません。いかんせん若かりし頃にテープが
「伸びるホド」(笑)
繰り返し見たし、ただ懐かしさだけでわなくて、当のジェネシスのステージもまだまだプログレ的要素が濃厚だからです。特にこの時期のステージのハイライトであった「イン・ザ・ケージ」~「シネマ・ショー」~「アフターグロウ」のメドレーは正に
「圧巻っ!!」
の一言です。ちなみにボーナス収録わ、「スリー・サイド・ライヴ」ではコンサート本編未収録曲も含めたオーディオ・オンリーの5.1サラウンド・ミックスを7曲、「ママ・ツアー」のほーにわ、アルバム「ジェネシス」のメイキング・ビデオ(はっきり言ってプライヴェート録画のやつ)が収録されています。特典的には、ちょっと魅力に乏しい気もするんですが...。
あと、ともべわ一応キーボード奏者なので、トニー・バンクスが使用している機材の変遷にも注目がいったんだけれども、それぞれに各時代の雰囲気を反映していて面白い。「スリー・サイド・ライヴ」ではヤマハのCP80を中心に、アープのプロ・ソリスト、プロフェット10(プロフェット5の2段鍵盤のやつ)、ローランドのボコーダー・プラス(メロトロンの混声合唱の代用)といった前時代的なトコロが並んでいます。面白いのは、すでにこの「アバカブ・ツアー」の時期にはハモンド・オルガンは使ってなくって、プロフェット10の下鍵盤で例のコーラスのかかったオルガンの音を出している点です。
「一体どーゆーセッティングになっているんでしょーね??」
これが「ママ・ツアー」の頃となると、ボコーダー・プラスが消えて、替わりにシンクラヴィアⅡとイーミュレーターⅡが追加になっています。当時シンクラヴィアⅡっていうと、時代の最先端をいく超高価なシンセだったワケで、「味付け的」にここぞとゆートコロで使用しているカンジですネ。
ビデオ本体の話題に戻って、つづく「ライヴ・アット・ウェンブリー・スタジアム」と「ザ・ウェイ・ウォーク」の2本(写真③)では、画質はがぜん良くなります。特に「ライヴ・アット・ウェンブリー~」は、1988年ぐらいのオリジナル・リリース時には「ハイ・デフ・ライヴ」のタイトルで、当時まだ最先端だったソニーのハイ・ディフィニション・テープ(高密度テープ)での収録による、高画質でのライヴがウリだったものです。現在のハイビジョン撮影なんかに比べるとやっぱ劣るものの、今観てもそれなりの画質を実現しています。
ただこの2本、今回のボックスセットが初DVD化ではなくて、過去に単体DVDリリースされていることと、「ザ・ウェイ・ウォーク」は以前はマルチ・カメラ・アングルでの収録だったのが今回はそーではなくなっていること、そして今回特典映像も既発リリースと全く同一であるなど、あまり魅力的にはポイント高くないッス。
ビデオの内容的には、「ライヴ・アット・ウェンブリー~」はアルバム「インビジブル・タッチ」リリース後のツアーを収録していて、ジェネシスの世界的な人気も最も高かったなら、同時にプログレ色も最も薄かった頃の作品。ジェネシスがイギリスの「国民的英雄」だった頃のノリにノッた映像。また、このツアーで来日もしています。(ともべ、武道館へ観に行きました...) ただステージ全編で悪く言えば
「軽薄短小」(笑)
なポップ・チューンが並ぶ、プログレ・マニアにとっては最も楽しめない時期のステージだとわ思いまふ。旧曲も「ロス・エンドス」1曲だけだし...。
さらに「ザ・ウェイ・ウォーク」は、5年の沈黙を破って1992年にリリースされたアルバム「ウィ・キャント・ダンス」のツアーから、アールズコートでのライヴを収録しています。バンドは過去を振り返ってか、ここでは往年のプログレ的作風が復活しています。「ダンス・オン・ア・ボルケーノ」で始まる旧曲のメドレーだけでなく、比較的新しい曲も「重厚長大」な曲が多く、プログレ・ファンにもナカナカ楽しめるライヴです。バンドのアンサンブルもここまでくると「イブシ銀」的な円熟の極みで、堂々たるものです。ハイビジョン撮影による画質も良くて、優れたライヴDVDだと思います。
一方トニー・バンクスの機材的にわ、「ライヴ・アット・ウェンブリー~」では、とうとうアープ・プロソリストとプロフェット10とゆー2大アナログ・シンセが、ステージの一番後方に追いやられてしまいました。その代わりシンクラヴィアⅡとイーミュレーター(Ⅲにバージョン・アップされている...)がより中核となったシステム構成になっています。さらには最後の「ザ・ウェイ~」になると、イーミュレーターもシンクラヴィアもアープもプロフェットも、
「影も形もナシ」(笑)
全てがスマートなデジタル・シンセで、しかも4台ぐらいの超シンプルな構成。おそらくラックの中のモジュール群が充実している印象です。
最後にボーナスDVDの「VH1 ビハインド・ザ・ミュージック」なんだケド(写真④)、いわゆるジェネシスのヒストリーものです。MTVで制作されて、一旦は1999年に放映されたものを、さらに2009年にリマスターした上で追加でインタビューなんかを収録してあります。60分ぐらいの短編モノで、ヒストリーっていってもダイジェストでカナーリすっ飛ばしてあるし、
「ジェネシスの初代ドラマーがフィル・コリンズで、しかも「侵入」から参加したコトになってる」(笑)
とか、ハッキリ言ってかなり雑な内容です。映像的にも特に目新しいモノわないし、あまりマニアの興味を引く内容ではありません。なので、ボックスの特典ディスクとしてわ今回ちょっと魅力薄です。
...ってなワケで今回のジェネシスのライヴDVDのボックスセット。これで2007年から3年に渡って続いてきたボックスセットのシリーズも、ボックス5個をもってよーやく完結です。なので、全員勢ぞろいで、記念写真をパチリ!!(写真⑦)
「でも、もう1度ぐらい再結成、しないんですかぁ~...???」(泣;)
(どーでもいーケド、EL&Pわ再結成、するらしー...)
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