2009年12月15日 (火)

ジェネシスのライヴDVDボックス!!

20091213_1 写真①わ先般よーやく発売になった、ジェネシスのライヴのDVDボックスセット「ザ・ムーヴィー・ボックス 1981-2007」です。「スリー・サイド・ライヴ」「ママ・ツアー」「ライヴ・アット・ウェンブリー・スタジアム」「ザ・ウェイ・ウォーク」の4本のライヴDVDに「VH1 ビハインド・ザ・ミュージック」のボーナスDVDが付いた5枚組みです。ちなみに2008年にリリースされた「ホェン・イン・ローマ2007」わ、DVDを入れる空のケースだけ付いていて、中身は入っていないです。例によって...

「ココに入れてくらはい」(笑)

みたいなカンジなんだケド、オリジナルのDVDは装填もはるかに立派なので、ワザワザ入れ替える必要もないかと...思うんですが。

20091213_2このボックスセット、日本での輸入盤の実勢価格が¥17,000ぐらい。今後このDVDがどのよーなカタチで国内盤リリースされるか判らないんだけれども、ボーナスDVDを除いて単純に4で割ると1枚¥4,000ぐらい。内容的には結構インタビュー映像も多いので、これに日本語字幕が付いているとなると、価格的にもタメな国内盤にも一応のメリットわあるカモ知んないですネ。(ただ、ホントーに国内盤が出るかどーかわ、後述しますが...)

20091213_3...で、今回のリリースで一番ウレシーのわ、やっぱ「スリー・サイド・ライヴ」「ママ・ツアー」(写真②)の初DVD化でしょー!!これらのオリジナル盤がリリースされたのは、丁度1980年代の後半で、ともべわ大学生~新入社員ぐらいだった。当時まだベータのビデオ・テープで、この2本は良く見ました...

「感無量...」

それ以降、DVD化のハナシは全くなくて、後の「ライヴ・アット・ウェンブリー・スタジアム」や「ザ・ウェイ・ウォーク」わちゃーんとDVD化されているのに、

「なんでえぇぇぇぇぇぇっ??!!」

とか思ってました。その2枚が今回めでたくDVD化されて、デジタル・リマスターされた美しい画像で涙がちょちょ切れるかと思いきや...

「アレ??画質、ゼンゼン良くないのネ??」

20091213_4そーだったんデス。1980年代当時はいかんせん、

「ビデオテープで家庭でライヴを鑑賞できること自体が画期的!!」

だったモンだから、これでも画質がサイコーに良いと思い込んでいました。ところが現在みたいにハイビジョン撮影が当たり前になってくると、この初期2本の画質は現在との比較では、

「そーとーに悪いです」

アナログ的に、画像がぼやけて滲んでいるカンジ。このあたりの品質が、今までオフィシャルなDVD化に耐えられなかったんだなーって、ようやく判りました。だからさっき国内盤のリリースに関して書いたけれど、EMIミュージック・ジャパンさんがこの品質でバラ売りDVDを国内盤リリースしてくるかどーかわ、ちょっと

「?????」

だと思うのデス。

20091213_5でも画質はどーあれ、この2枚が今回のボックスセットの中では一番楽しめたのわ、言うまでもありません。いかんせん若かりし頃にテープが

「伸びるホド」(笑)

繰り返し見たし、ただ懐かしさだけでわなくて、当のジェネシスのステージもまだまだプログレ的要素が濃厚だからです。特にこの時期のステージのハイライトであった「イン・ザ・ケージ」「シネマ・ショー」「アフターグロウ」のメドレーは正に

「圧巻っ!!」

の一言です。ちなみにボーナス収録わ、「スリー・サイド・ライヴ」ではコンサート本編未収録曲も含めたオーディオ・オンリーの5.1サラウンド・ミックスを7曲、「ママ・ツアー」のほーにわ、アルバム「ジェネシス」のメイキング・ビデオ(はっきり言ってプライヴェート録画のやつ)が収録されています。特典的には、ちょっと魅力に乏しい気もするんですが...。

あと、ともべわ一応キーボード奏者なので、トニー・バンクスが使用している機材の変遷にも注目がいったんだけれども、それぞれに各時代の雰囲気を反映していて面白い。「スリー・サイド・ライヴ」ではヤマハCP80を中心に、アーププロ・ソリストプロフェット10(プロフェット5の2段鍵盤のやつ)、ローランドボコーダー・プラス(メロトロンの混声合唱の代用)といった前時代的なトコロが並んでいます。面白いのは、すでにこの「アバカブ・ツアー」の時期にはハモンド・オルガンは使ってなくって、プロフェット10の下鍵盤で例のコーラスのかかったオルガンの音を出している点です。

「一体どーゆーセッティングになっているんでしょーね??」

これが「ママ・ツアー」の頃となると、ボコーダー・プラスが消えて、替わりにシンクラヴィアⅡイーミュレーターⅡが追加になっています。当時シンクラヴィアⅡっていうと、時代の最先端をいく超高価なシンセだったワケで、「味付け的」にここぞとゆートコロで使用しているカンジですネ。

20091213_6ビデオ本体の話題に戻って、つづく「ライヴ・アット・ウェンブリー・スタジアム」「ザ・ウェイ・ウォーク」の2本(写真③)では、画質はがぜん良くなります。特に「ライヴ・アット・ウェンブリー~」は、1988年ぐらいのオリジナル・リリース時には「ハイ・デフ・ライヴ」のタイトルで、当時まだ最先端だったソニーのハイ・ディフィニション・テープ(高密度テープ)での収録による、高画質でのライヴがウリだったものです。現在のハイビジョン撮影なんかに比べるとやっぱ劣るものの、今観てもそれなりの画質を実現しています。

ただこの2本、今回のボックスセットが初DVD化ではなくて、過去に単体DVDリリースされていることと、「ザ・ウェイ・ウォーク」は以前はマルチ・カメラ・アングルでの収録だったのが今回はそーではなくなっていること、そして今回特典映像も既発リリースと全く同一であるなど、あまり魅力的にはポイント高くないッス。

ビデオの内容的には、「ライヴ・アット・ウェンブリー~」はアルバム「インビジブル・タッチ」リリース後のツアーを収録していて、ジェネシスの世界的な人気も最も高かったなら、同時にプログレ色も最も薄かった頃の作品。ジェネシスがイギリスの「国民的英雄」だった頃のノリにノッた映像。また、このツアーで来日もしています。(ともべ、武道館へ観に行きました...) ただステージ全編で悪く言えば

「軽薄短小」(笑)

なポップ・チューンが並ぶ、プログレ・マニアにとっては最も楽しめない時期のステージだとわ思いまふ。旧曲も「ロス・エンドス」1曲だけだし...。

さらに「ザ・ウェイ・ウォーク」は、5年の沈黙を破って1992年にリリースされたアルバム「ウィ・キャント・ダンス」のツアーから、アールズコートでのライヴを収録しています。バンドは過去を振り返ってか、ここでは往年のプログレ的作風が復活しています。「ダンス・オン・ア・ボルケーノ」で始まる旧曲のメドレーだけでなく、比較的新しい曲も「重厚長大」な曲が多く、プログレ・ファンにもナカナカ楽しめるライヴです。バンドのアンサンブルもここまでくると「イブシ銀」的な円熟の極みで、堂々たるものです。ハイビジョン撮影による画質も良くて、優れたライヴDVDだと思います。

20091213_7一方トニー・バンクスの機材的にわ、「ライヴ・アット・ウェンブリー~」では、とうとうアープ・プロソリストプロフェット10とゆー2大アナログ・シンセが、ステージの一番後方に追いやられてしまいました。その代わりシンクラヴィアⅡイーミュレーター(Ⅲにバージョン・アップされている...)がより中核となったシステム構成になっています。さらには最後の「ザ・ウェイ~」になると、イーミュレーターもシンクラヴィアもアープもプロフェットも、

「影も形もナシ」(笑)

全てがスマートなデジタル・シンセで、しかも4台ぐらいの超シンプルな構成。おそらくラックの中のモジュール群が充実している印象です。

最後にボーナスDVDの「VH1 ビハインド・ザ・ミュージック」なんだケド(写真④)、いわゆるジェネシスのヒストリーものです。MTVで制作されて、一旦は1999年に放映されたものを、さらに2009年にリマスターした上で追加でインタビューなんかを収録してあります。60分ぐらいの短編モノで、ヒストリーっていってもダイジェストでカナーリすっ飛ばしてあるし、

「ジェネシスの初代ドラマーがフィル・コリンズで、しかも「侵入」から参加したコトになってる」(笑)

とか、ハッキリ言ってかなり雑な内容です。映像的にも特に目新しいモノわないし、あまりマニアの興味を引く内容ではありません。なので、ボックスの特典ディスクとしてわ今回ちょっと魅力薄です。

...ってなワケで今回のジェネシスのライヴDVDのボックスセット。これで2007年から3年に渡って続いてきたボックスセットのシリーズも、ボックス5個をもってよーやく完結です。なので、全員勢ぞろいで、記念写真をパチリ!!(写真⑦)

「でも、もう1度ぐらい再結成、しないんですかぁ~...???」(泣;)

(どーでもいーケド、EL&Pわ再結成、するらしー...)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年7月12日 (日)

ムーディー・ブルースとルネッサンスのライヴDVD!!

20090627_1 イロイロと多忙で、2週間も日記が空いちまいました...すんませ~ん。決してブログ更新を止めたワケでわないので...またご愛読のほどを、よろしくお願いいたしま~す。

...で、本日のネタは最近買ったプログレのDVDのハナシ。最近って言っても、1ヶ月ぐらい前なんだケドね...しばらく更新サボってたら、ネタがちょっと古くなっちまいました。(笑)

1パツ目わ、ムーディー・ブルースのライヴDVD「ライヴ・アット・ワイト島フェスティヴァル1970」。以前から出る出るとウワサにはなっていたんだけれども、遂に出ましたっ!!ムーディーズのホンマモンの1970年のライヴ映像!!ちなみにこのワイト島でのライヴはCDのみがすでにリリースされていて、もー感涙モノだったんだけれども、映像でのリリースはコレが初モノです。

20090627_2DVD自体は冒頭の部分がドキュメンタリーになっていて、ライヴの映像と、現在のメンバーのインタビューなんかがコマ切れに編集されて収録されています。いかんせん

「コマ切れ」(笑)

なので、ちょっと不安になりました。

「全編こーぢゃーないだろーなー??」

とか思っていたら、20分ぐらい(だったか...)でドキュメンタリーの部分が終わって、カンジンのムーディーズのステージが完全収録されていました。

「やれやれ...ひと安心」(笑)

20090627_3このムーディーズのライヴ映像、もー涙ちょちょぎれモノ(笑)。1970年ってゆーと時期的にわちょーど「クエッション・オヴ・バランス」発表当時のライヴってーことになります。この全盛期のライヴ映像を、カラーのとっても良い画質で観れるのだから、

コレわ奇跡です!!

この時期のムーディーズのライヴ映像では「ザ・ロスト・パフォーマンス・ライヴ・イン・パリ’70」ってゆーDVDが以前あって、スタジオ・ライヴのTV映像なんだけれども、演奏がぜんーぶ口パクで、超ガッカリした記憶があります。それに比べたら、今回のわ100%大丈夫!!音声もちゃーんと生演奏です。

曲目的にも、「ジプシー」「クエッション」「メランコリー・マン」「サテンの夜」など、

一番オイシイところが満載っ!!

特にライヴの映像で初めて観る、マイク・ピンダーがリード・ボーカルを取る「メランコリー・マン」にわ、もー

「涙がウルウル...」(泣;)

ってーなぐらい、感動的なのデス。ただちょっと残念なのわ、「サンセット」は当時のワイト島フェスティヴァルの風景が全編カブせてあって、ステージの模様が全く映らないのと、アンコールの「ライド・マイ・シーソー」では当時のステージだけぢゃーなくて、色んな時代(1980年代以降を含めて...)の映像をコラージュ的に編集してあって、生のステージをフルでは楽しめないところ。やっぱできれば何の編集もナシし、

ステージ映像だけで完全収録して欲しかった。

20090627_4今回1970年代のムーディーズのライヴ映像に初めて触れて思ったコトわ、一般に

「ライヴでの演奏はヘタ」(笑)

だと思われがちな彼らだけれども、決してそんなことわないと思いました。楽器を演奏しながら、メンバーの内4人が同時にボーカルを取れるとゆーのわ、1970年とゆー時代的に見ても、類まれなる才能の集合体であったと思います。さらに4人のコーラス・ワークにしても、

「全員リード・ボーカルを取れる歌い手によるコーラス」

なのだから、やっぱ力量がぜんぜん違います。決して演奏面で高度なテクニックを誇示するバンドではないにしても、安定した演奏プラス高度なコーラス・ワークなのだから、やっぱウマいヒト達なんだなーって、思いました。

20090627_52ハツ目わ、ルネッサンス「ソング・オヴ・シェラザード」です。コレ、昨年リリースされて、マスターテープの再生速度の遅さから「欠陥商品」として回収騒ぎまで起こった、イワク付きの一品です。今回よーやく正常なテープ速度での「修正版」がリリースされました。前回のヤツわ、ホントひどかった。ビデオの回転速度が遅くて、結果音声のピッチが極端に低く、アニー・ハズラム嬢の美声が

「ほぼオカマちゃんのよーな」

野太い声になっていたのですから。ちょっとチェックすれば判りそーなモンなのに、こーゆー商品わ

「必ずしも”好きな”ヒトが作っているワケでわない」

証拠みたいな例でしたネ。

20090627_6...で、カンジンの内容。ルネッサンスのライヴを、1976年(「シェラザード夜話」当時)と、1979年(「碧の幻想」当時)の2種類収録してあります。全17曲を125分に渡って収録してあって、映像は全編モノクロで画像もイマイチ鮮明ではないながら、やっぱ

「観れるだけでも奇跡に近い!!」

内容です。

特に、1976年、バンドが一番ノリにノっている時期のアニー・ハズラム嬢は、単に歌がウマいだけじゃーなくて、ルックス的にも、笑いいっぱいのおしゃべりでも、ほんとチャーミング。今更ながらですが、

「惚れます。」(笑)

それに比べると、1979年のライヴはバンドがカナーリ行き詰っていた時期でもあり、ちょっと元気がないのが残念...。

20090627_7曲目的には1976年のライヴでは「オーシャン・ジプシー」「母なるロシア」など、前期の代表曲と、それに組曲の「シェラザード夜話」を全編演奏しています。1979年のライヴは主に「四季」「碧の幻想」のナンバーが中心。ともべが個人的にウレしいのは、「ア・ソング・フォー・オール・シーズンズ」「リヨンの洪水」とゆー、2大

「盛り上がり系の大曲」(笑)

を演奏してくれている点で、よもやこれらの曲を映像で観れるとわ...

もー感無量っ!!

です。

アニー・ハズラム以外のメンバー的には、おそらく当時のバンドの一番のフロント・マンであったジョン・キャンプのプレイ、コレがすごい。キャンプご本人もイエスクリス・スクワイアをフェイバリット・ベーシストに挙げていたよーですが、スクワイアばりのものすごい指の動きをするベース・プレイ、これをボーカルを取りながら完璧にこなしてしまうのだから、このヒトもやっぱ

「鬼」(笑)

です。

20090627_8あと、このライヴは2時代ともオーケストラなしで、全編バンドのみの演奏となっているんだけれども、そこをカバーすべくジョン・タウト

マルチ・キーボード(死語...)

ぶりが見応えがあります。なんでも当時のタウトはジェネシストニー・バンクスに強烈なライバル意識を持っていたとか...まさにバンクスばりのピアノとシンセサイザー群を駆使したオーケストレーションを展開しています。

機材的にも、1976年当時はARPソリーナと、あと機種不明のモノ・シンセが主体だったのが、1979年には機材が拡充されて、ヤマハのCS80メロトロンが増えています。ジョン・タウトってゆーと、ルネッサンスのスタジオ録音盤では

「純粋にピアニスト」

ってゆーイメージが強いんだけれど、意外にもライヴではマルチ・キーボーディストだったワケですネ。

...ってなワケで、ムーディー・ブルースとルネッサンスの、いずれも1970年代のライヴ映像。どっちも

「よもやお目にかかれるとわぁぁぁ...」

ってなカンジの超奇跡的な発掘映像です。でも、ワイト島の映像がぜーんぶ残っているのなら、

「EL&Pのデビュー・ステージの映像も、完全収録で出しなさいっ!!」(笑)

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年8月24日 (日)

再結成ジェネシスの最新ライヴDVD!!

20080823_1 写真①わ先般リリースされた、再結成ジェネシスのライヴDVD、「ホエン・イン・ローマ」。2007年7月14日のローマ公演(ヨーロッパ・ツアーの最終日)を、完全収録してあります。ともべもこの夏休みにようやく見ることができました。ボーナス映像も含めると5時間40分の大作。ふぅ~...見るのもタイヘンだぁ~(笑)。

で、このDVD,先に輸入盤が日本に入ってきていて、1ヶ月ぐらい遅れて国内盤がリリースされました。ちなみに国内盤は定価が¥6,800で、輸入盤が実勢価格¥3,500ぐらいだから、値段でいえばほぼ2倍。でもこれから購入を考えている方には、ぜひ国内盤の購入をオススメします。なんてったって、

収録時間の半分はドキュメンタリー映像

なんですから。これが興味深いエピソード満載なので(具体的には後述...)、英語が堪能な方を除いて、日本語字幕が入っていない輸入盤だと、楽しみが半分になっちゃいますヨ!!

20080823_2セットの内容わ(写真②)、コンサート本編のDVDが2枚に、ボーナスのドキュメンタリー映像のDVDが1枚。計DVD3枚組みなんだけど、コンサート本編のDVDにもボーナスでドキュメンタリー映像がタップリ入っています。さらに美しいブックレットと豪華なパッケージが一体になって、ジェネシス・サイドのこのDVDに対する入れ込みようが良く判る内容ですね。

...で、カンジンのコンサート本編なんだケド、これわもースゴいっ!!フィル・コリンズマイク・ラザフォードトニー・バンクスの正規メンバー3名に、ダリル・スチューマーチェスター・トンプソンで(写真③)、つまり往年のラインナップ。このメンバーによる演奏は、全く衰えを感じさせません。あえていえば、やっぱ

フィル・コリンズの声の出がイマイチ...

なんですが、(各曲のキーも相当下げられているし...)まあ、仕方ないでしょー。最初わそーとー違和感がありますが(フィル・コリンズもトシ取ったなぁ~...みたいな(笑))、それも映像を見ていくウチには慣れちゃいます。心配された難聴も、どうやら回復した様子。ボーカルだけでわなく、ドラムスもまだまだイケてます!!選曲的にも昨今のプログレ復興を反映してか、「イン・ザ・ケージ」「ファース・オヴ・フィフス」「リップルス」など、往年のプログレ寄りの曲も多くて、プログレ・マニアのヒトでも十分に楽しめる内容ですよ。

20080823_3さらに何がスゴいかとゆーと、写真④、⑤にあるよーに、

ステージの演出規模がハンパぢゃーない!!

んです。ステージ後方に巨大なLEDスクリーンが設置されて、そこに様々なCDアニメ、写真、動画などが映し出されます。さらにステージ上方にはベビにように長ーく伸びたライティング・システムが何本もあり、スクリーンの映像と同期して超美しいレーザー光線の照明を演出しています。最後にわステージ上方がらハデに花火まで上がっちゃって...もー

ピンク・フロイドのステージングに対するライバル意識丸出しっ!!

なんでしょーか??(笑)来日公演も期待されたのだけれど、コレ見ちゃうと

「日本でわゼッタイ無理っ!!」

って、感じちゃいますよねぇ~...(笑)それぐらい空前絶後の規模で、ステージングが素晴らしいのデス。

20080823_4あと、収録映像のほぼ半分がドキュメンタリーで、今回のツアーに至る経緯や準備風景、リハーサル風景などかメイキング的に紹介されているんだけれども、もーこのエピソードの中に

ビックリ仰天のネタがテンコ盛りっ!!(笑)

つくづく、「音楽業界」って、特殊な業界なんだなーって思いました。(ただし、どの業界にも特有の「業界慣例」みたいなモノわあるワケで、決して以下の文章わ「批判をしている」ワケではありません。くれぐれも誤解なさいませんよーに...。)

しかしながらともべのよーな「IT屋さん」の視点から見ると、

ほっとんど「目がテンっ!!」(笑)

...になるよーなネタがやっぱ満載なのです。

1つには、これだけの大掛かりなステージングで、世界中を廻るとなれば、予算規模的にも相当大きな「ビッグ・プロジェクト」になるんだろーと思う。それなのに本番かなり間近になって実際に出来上がったステージを見ながら、アーティスト自身が...

「ここお、こーしてくれっ!!」

みたいな...。

それって、設計の段階(つまり物作りの前)に、ちゃーんと確定しておくコトでしょっ!!

...とか、つい思ってしまうのデスね。なーんか、実際の物作りを進めながら、アーティスト自身が同時進行で物事を決めていっているよーな雰囲気。これがIT業界だったら、こーんなコトやってたら最悪の場合わ

「裁判沙汰」(笑)

「いつなんどきも、アーティストのワガママには応えられなきゃいけない」のが、この業界の慣例なんだろーなーって、思いました。

20080823_5さらに、コンサート本番の数日前になって、

「ステージ後方のスクリーン画像をコントロールできるスタッフが不足しているっ!!」

って、大騒ぎになってる。急場で人を手配して、リハーサルで何回も失敗を繰り返しながらも本番が無事に成功したエピソードが、ドラマティック仕立てで語られているんだけれども...。でもそれって、

事前の人的リソース・プランニングの段階から、判りきっていたコトでしょっ!!

...とか、ついつい思ってしまうのデス。とにかく全体的に、これだけの大規模なプロジェクトでありながら、

全体的なマスター・スケジュールがあり、プロジェクト進行の要所要所で決めるべきことは決めて、一旦決定された事項はドキュメント・レベルで全てフリーズ(凍結)する。

とゆー、世間一般のプロジェクト管理の定石がことごとく適用されていないよーに感じてしまうのデス。つくづく「音楽業界って、やっぱ特殊なんだなぁー」って思いました。(くどいよーですが、批判をしているワケではないです...業界によって、慣習は様々ですねって...それだけ。)とにかくこのドキュメンタリー映像、コンサート本編以上に

「一見の価値アリ!!」

す。(だから国内盤買いましょーネって...くどいか...(笑))

当のジェネシスわ、本当に再結成されたワケではなくて、今後は一切ツアーもレコーディングも行わないとのコト。正に「一過性のイベント」としての再結成だったワケで、ちょっと残念ですネ。

まだまだ演れるのにネ...。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年6月14日 (土)

ピーター・ガブリエルのジェネシス七変化!!

20080614_1 先週のジェネシスの映像ネタが好評だったのか、アクセス数もケッコウ目を見張るモノがあった。なおかつ、お友達の西川”GoWest”さんから「ピーター・ガブリエルのコスチューム写真集ないかしらん??」なーんてご意見もあったりして、今回わ先週の第2弾としてジェネシス時代のピーター・ガブリエルの「コスプレ写真特集」(笑)お企画してみました。みなさん楽しんでネ!!

なお、映像の元ネタわ写真①にあるジェネシスのブートDVD。「フィルム・アーカイヴ#1」と「同 #2」です。ちなみに有名な「オックスフォード映像」わ「#1」のほーに収録されています。ガブリエル時代のジェネシスのDVD買うんだったら、まずわこっちのほーがイイよ!!西川”GoWest”さん。

20080614_2で、まずは写真②。コレわ「ウォッチャー・オヴ・ザ・スカイズ」での「コウモリ男」(笑)ですネ。画像だと判りにくいケド、お顔の横に大きな黒いコウモリ翼が付いています。暗いステージをこのカッコウで、顔面に塗った蛍光塗料だけが不気味に光ったりのシーンもあります。ちなみに曲のほっとんどの部分が5拍子で構成されている同曲、メンバー全員の5拍子ユニゾンに合わせて、後ろ向きのガブリエルが大きくマントを広げたりたたんだり、シアター的な演出効果も抜群なステージです。

20080614_3次に「ダンシング・ウィズ・ザ・ムーンリット・ナイト」でのナイト(騎士)のコスチューム。(写真③)でもこのカッコウは曲の開始前の「語り」の部分と、音楽の冒頭だけです。途中からわ全部脱いじゃってノーマルな衣装になっちゃってます。「マイ・ネイム・イズ・ブリタニア」とか語りで言っていますから、きっと「滅びゆく英国の騎士」か何かを演じているのでせう。この曲はCDでも、中間部のメロトロンの混声合唱の使い方が鮮烈なのですが、ライヴでもちゃーんと再現しているから見事です。

20080614_4次にやっぱ有名なのがコレっ!!(写真④)「ミュージカル・ボックス」でのヘンリーの亡霊役です。ざっくりとストーリーをご紹介すると、ある日女の子シンシアと男の子ヘンリーがクリケットをして遊んでいました。シンシアは、「にっこりと笑って」ヘンリーの首をクリケットで切り落としたのでした。(怖;) 後日、シンシアが家で古いオルゴールを見付け、開けると中から老人と化したヘンリーの亡霊が出てきました。その亡霊が「オレに触ってくれ!!」とシンシアに迫るのが、このシーン。暗いステージ上で、顔の下からライトが当てられたりして、めっぽうコワい。(笑)

20080614_5...で、このヘンリーの亡霊シーン、ライヴの場所によってわ写真⑤のやうに、「キツネ頭」(笑)になっちゃう。こーなるともう、曲のストーリーとコスチュームとの関連性は割と希薄。ちなみにこの「キツネ頭」は体に真紅のドレスをまとっていて、名盤「フォックストロット」のジャケットに描かれているモノと同一です。てっきりこのコスチューム、同アルバムのどれかの曲かと思っていたら、「ミュージカル・ボックス」だったのデスね。このカッコウで「ホワイ・ドント・ユー・タッチ・ミー??」とか叫ぶのだから、もーマニアにわタマリませんわ~。(笑)

20080614_6で、やっぱ最後わコレっ!!超有名な通称「フラワーマン」(笑)です。(写真⑥)「フォックストロット」に収録されているレコード片面全部を費やした大作「サパーズ・レディ」でのコスチュームです。ちょうど同曲の中間部あたり、「ア・フラワー??」の掛け声とともに登場します。ガブリエルは花びらの被り物をして、あたかも一輪のお花になったかのごとくに、奇妙なモーションでステージ中を動き回りながら熱唱します。ガブリエルのステージの、演劇的要素の強さを良く表している1シーンですネ。

...ってなワケで、みなさん楽しんで頂けましたでしょーか??で、ちっとハナシが変るケド、今年わ7月にリック・ウェイクマンが、10月にキース・エマーソンが、それぞれ自己のバンドを率いてソロとして来日公演をします。ともべわ昨日、どっちもチケットおGETしました。期せずして2大キーボード奏者を両方観れちゃう年って...なんかなぁ~??(笑)

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2008年6月 7日 (土)

ガブリエル時代ジェネシスのライヴDVD!!

20080607_1 写真①わ先般リリースされた、ピーター・ガブリエル在籍時のジェネシスのライブDVD、「ザ・ラム・ライヴ」。もちブートなんだけど、昨今の西新宿ブート業界でも「話題騒然っ!!」な1枚です。ジェネシスのガブリエル時代の映像っていうと、通称「オックスフォード」って呼ばれている「月影の騎士」時代の映像が一番有名なんだけど、今回のわ初出。なんてったってあの「幻惑のブロードウェイ」時代のライヴ映像です。ちなみにコレをリリースしてる西新宿の某ブート屋さん、反響が絶大でもータイヘンだって言ってました(笑)。そりゃ~あの伝説とまで化しているブロードウェイの映像だもの...みーんな観たいよネ...(ともべだって観たい(笑))

20080607_2収録時間は正味26分ぐらい。ちょっと短いんだけど、「幻惑のブロードウェイ」のライヴをダイジェストでと、おそらくはアンコールの「ミュージカル・ボックス」が収録されています。1975年3月29日のスイスでのライヴで、ステージを8ミリビデオで撮影した映像に、同会場で同時に録音されていたオーディエンス録りのライヴ音声をかぶせてあります。映像と音声の同期がちゃーんと取れているので、ライヴの映像作品としてわ全く違和感なく楽しめますよ。

ちなみに画質のほーわ若干ボケも入っているんだけれども、どうやら8ミリ・ビデオのフォーカスがステージ全景で合わせてあったらしく、近景にズームインするほどにピントがぼやける傾向があります。でも、まっ、収録時間とか画質の問題とかはさておき、ジェネシス・マニアとしてわ「観れるだけでも思わず合掌してしまう」(笑)映像であるコトには間違いありませんネ!!

20080607_3...で、最大の焦点わガブリエルのライヴ・パフォーマンスなんだけれども、当DVDに収録されているのは大きく3種類です。まずはステージの全体を占めていると思われる、Tシャツに黒のレザー・ジャケットの姿。(写真②)コレがおそらく主人公「ラエル」のノーマルな姿なのでせう。「ザ・ラム・ライズ・ダウン・オン・ブロードウェイ」や「バック・イン・NYC」、「イット」などの代表的なナンバーは、全てこのコスチュームで歌われます。

さらに、上半身裸で、顔から下を真っ黒に塗った姿。これわ後のフィル・コリンズ体制でも18番となる、「イン・ザ・ケイジ」でのコスチュームです。おそらくストーリー的に何かしらの意味があるのでしょーが、ともべわ歌詞の物語の理解にまでは至っていないので(えらいシュールで難解らしい...)、でも同曲がこのカッコウだったのわ既発のオフィシャル映像にも収録されていて、まあ有名なトコロでしょーか??全体的にこのブロードウェイ時代のライヴ・コスチュームは、「フラワーマン」(笑)やら「きつね男」(笑)やらが次々出てくる「月影の~」時代に比べると、極めて地味な印象を受けました。これも演奏曲の辛口なコンセプトによるところですかねぇ~??

20080607_4でっ!!でっ!!でっ!!(シツコイか...)みーんなが一番観たいのが、写真③と写真④にある、モコモコの着ぐるみの映像!!もーコレが「動いてる」だけで、「生きててよかったぁー!!」(笑)ってなカンジの超衝撃映像です。もともと同時代のライヴ・フォトなんかではつとに有名だったこのコスチューム、「アレわ何なのか??」って、ずーっと話題のマトでした。実わコレ、物語の中に登場する「スリッパーマン」だったのデス。

ライヴの映像でも「コロニー・オヴ・スリッパーマン」のところでこのコスチュームで登場してきて(この瞬間、会場から拍手、歓声、笑い声なんかもスゴイです)、このカッコウで同曲をステージ中を異様な動きで歩き回りながら熱唱します。もーこの映像だけでも「感激っ!!」。当のガブリエルは、コスチュームの頭のトコロにマイクを手で差し込んで歌っていますが、当時の他メンバーの証言で「コスチュームが大掛かりすぎて、マイクに声が乗らないコトもあった」なーんてのも、うなずけるハナシですネ。

あと、ステージ後方にはスライドを映写する巨大なスクリーンがあるのも判りました。また、ステージ全体に広さからも大きな会場であることは明白です。当時のジェネシスのステージが、ガブリエル在籍時からすでに後の「セコンド・アウト」に通じるような規模の大きさ・ビジュアル要素を持っていたことを示す、格好な映像資料にもなっています。

ちなみに当の現行版・再結成ジェネシスは、去年のワールド・ツアーのDVDがリリースされて、PAL盤ですがもう日本にも入ってきています。NTSC盤のリリースももうすぐでしょう。その中にはまた、特典映像としてこの「ブロードウェイ時代の」ライヴ映像がちょこっと収録されているとのこと...。過去のヒストリー・ビデオにも一部が収録されていましたから、きっとジェネシス・サイドには完パケの映像記録が保持されているのでせう。

コレ、オフィシャルで出しなさいっ!!(キット売れるよ...(笑))

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年5月18日 (日)

プロコル・ハルムのブートDVD!!

20080518_1 写真①わ先般購入したプロコル・ハルムのブートDVD、「ライヴ・アンソロジー2」。去年の7月に「アンソロジー1」がリリースされて、今回のはその続編です。どうやら米国からの輸入モノらしーんだけれども、西新宿でわ「ブラインド・フェイス」さんだけにさっそく入荷していました。さすがわブラインド・フェイスさん、プロコル関連の品揃えでは相変わらず充実していますネ。

...で、問題の内容。まずは「ジャズ・ビルゼン1967」と題した、デビュー当時のベルギーでのライヴ映像が収録されています。(写真②)マニアの間ではケッコウ有名な映像らしーんだけれども、ハッキリ言ってともべわ初見だった。(You Tubuでちょっと見たぐらい...)白黒映像で、収録時間わ正味20分ぐらいだろーか??屋外でのライヴ(おそらく何かのフェスティヴァル)の模様を、生演奏の音声もそのままに収録してあります。こーんな貴重な映像が、まだ残っていたのねぇ~ん。

20080518_2演奏している曲目わ、「青い影」(前半と後半に分割されている)、「クリスマス・キャメル」、「征服者」の3曲です。デビュー当時だから、当然オルガンはマシュー・フィッシャーだし、ギターもロビン・トロワー。初期のトロワーの、ブルース感タップリの粘っこいギターわ、ライヴでも健在だったんだなぁ~ってコトが良く判りました。(ちなみに「青い影」でのトロワーは、体をみょーに不自然に左右に振りながらカッティングしてて笑える。やっぱこの曲にわ、ギター必要ないもんなぁ~...(笑))あと、当然ドラムスは天才B.J.ウィルソン。このヒト、1967年のデビュー当時からして、即興性の強い変幻自在なドラミングが全開で、メッチャかっこいいっ!!

20080518_3で、次に収録してあるのが、1976年の「ロックパラスト」(ドイツのTV番組)のライヴ完全版。(写真③、④)おそらくプロコルのライヴ映像の中でわ最も有名なこのライヴ、「あ~、またアレねぇ~...(笑)」なーんてカンジで、ともべもあんま期待していなかった。ところがどっこいっ!!今回のDVDにはこの定番映像が過去最高のクウォリティーで収められています。あんまキレイな画像なんで、これにわともべもビックリ!!たぶんマスター落としか何かでせう。

この「ロックパラスト」の映像、過去の経緯を辿れば、まず1987年ぐらいに初版のブート・ビデオが出廻り始めた。その後、1990年代中ごろぐらいに曲順が本来の演奏順に戻され、曲目も全曲を収録した「完全版」が、これもブート・ビデオで流通し始めた。(たぶん海外で、この番組が「ロックパラスト・クラシック」として再放送されたコトに起因するんだと思う...)この時点になると、画質的にもほぼ完璧なものがVHSビデオでは入手できた。

20080518_4...ところが、時代わVHSビデオの時代からDVDの時代に移って、ブートDVDではこの映像を一部収録した「未完全版」やら、画質の良くないコピーものしか手に入らなくなってしまった。現在までも最良のものは「コンプリート・ロックパラスト」とタイトルされたDVDが唯一完全収録で、画質もマアマア...といったところだった。それが今回の「アンソロジー2」で、一部に乱れはあるものの、ほぼ完璧な画質で入手可能となったのだから、やっぱプロコル・マニアとしてわウレシイ。ステージの照明なんかも色鮮やかで、この「ロックパラスト」のステージを久々に堪能致しました。(ホントわもー飛ばし飛ばし見ちゃえ!!(笑)なーんて思ってたんだけれどもネ...全編通しで「喰い入るように(笑)」見ちゃいました。)

さらに収録内容に戻って、「青い影」のプロモ映像が2つ。コレはもー超有名な映像だから、まあどーでもいいカンジ。ただ最後にほんとビックリしたのわ、ラストに収録されている1977年のライヴ映像。1977年っていうと、オリジナル・プロコルの解散の年で、キーボードはもちピート・ソリー。こーんな映像残っていたんですねぇ~...。「ソルティー・ドッグ」1曲だけを収録してあるんだけれども、プロコル歴代のキーボード奏者が基本「オルガン1台のみ」であったのに対して、ソリーの場合は四方八方にシンセ類なんかを並べた「マルチ・キーボード」のスタイルを取っているのが興味深いです。だから同曲でも、シンセのストリングスで盛り上げたりとか、バリバリしています。

ちなみに上述の1977年の映像は、イギリスBBCのTV番組「サイト&サウンド」が元ネタのよう。だったら1ステージ分、まるまる映像は残っているハズだよぉ~(笑)。このプロコルのライヴ・アンソロジー、「2」が出たんだから続いて「3」お出すんであれば、「ぜひこの映像を完全収録で見たいよぉぉぉぉぉぉっ!!」と、切に願うともべなのでした...。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年1月 6日 (日)

ニュー・トロルスの最新ライヴDVD!!

20080106_1 写真わ昨年12月19日に発売された、ニュー・トロルスの最新ライヴDVD「コンチェルト・グロッソ~トリロジー・ライヴ」。発売とともに瞬く間に店頭から姿を消したとゆー、DVD1枚とCD2枚がセットになった3枚組み初回限定ボックスです。ともべも何とか入手するコトができました。

このライヴ、昨年4月に日本でも公演された、コンチェルト・グロッソ1、2、3の全てを演奏した、正に「コンチェルト・グロッソ・ライヴ」なのですね。ちなみにここに収録されているのは日本公演でわなくて、2007年8月5日のイタリア公演のものです。日本公演ではコンチェルト・グロッソ3は世界初演とゆーコトでまだ未完成、全編演奏ではなかったのですが、このDVDでは「~3」の全曲をライヴ・バージョンで楽しむことができます。構成的にはコンサートの前半が「コンチェルト~1」、続いて「~2」、後半で「~3」を演奏しています。もーイタリア人の観客もえっらい盛り上がりようで...(笑)。

ちなみにDVDとCDには、ちょっと収録内容に違があります。DVDにはコンサート全編と、ボーナス・トラックとしておそらくアンコールで演奏された「聖ペテルの日に」、さらにコンサート・リハのバック・ステージ風景が収録されています。それに対しCDにはボーナス・トラックとして「レット・イット・ビー・ミー」(コンサートでは演奏されたのに、DVDには未収録だよぉ~...(泣;))、「聖ペテルの日に」、「雨の舞踏」(女性ボーカルを配した別バージョン。これわスタジオ録音です)の3曲が収録されています。コンチェルト・グロッソの完全再現としてわ、唯一「~2」のB面の数曲が、DVD、CDともオミットされているのが、チョット残念ですネ。(まあ、ライヴでも演らなかったんでしょーけれども...)

20080106_2ともべ、このお正月休みにDVDも全編見たし、CDもぜーんぶ聴いちゃったのデスが、DVDのほーわチョット音響処理が甘いよーな気がしました。(まー、気のせいカモ知んないですが...)CDのほーわ音質的にもバッチシっ!!です。コンチェルト・グロッソのライヴCDっていうと、大元の発端になった2001年の「コンチェルト・グロッソ・ライヴ」がありますが、コレって内容の素晴らしさはさることながら、全体的にストリングスのリヴァーブ処理が控えめなので、スケール感がイマイチってな印象がありました。でも今回のライヴはそのヘンがクリアされて、美しいストリングスが大スケールで響きます。うぅぅぅ...感動っ!!(笑)。

あとコンサートのメンツ的には、来日公演とほぼ同じ。ニコ・ディ・パーロの勇姿にはホント感動でうるうる...(ともべ、来日のサイン会ではこのニコに思いっきり力強い握手をしてもらったんだよなぁ~...な~んて感慨しきり...)。で、バックのオーケストラはもち現地イタリアのストリングス・オーケストラ。過去2度の来日公演では日本の「東京ヴィエール・アンサンブル」がバックを努めていて、あくまで原曲に対して忠実かつ丁寧な演奏だったのに対して、今回のライヴではイタリア人同士、気の合ったトコロでカナーリ自由度の高いストリングス演奏が繰り広げられます。感情の入り具合もタップリで(ハッキリ言って過剰なぐらい...(笑))、まあ、好き嫌いは分かれるトコかも知んないですネ。

さらに、今回のDVD&CDで初めて「コンチェルト・グロッソ3」のライヴ・バージョンの全貌に触れるワケなんだけれども、やっぱ良く練られた名曲だと改めて思いました。「~1」「~2」にはなかった新しい要素をウマく取り入れながらも、変化に富んだ曲構成で「アルバム1枚がぜーんぶコンチェルト・グロッソっ!!」とゆーのわ、やっぱ画期的なコトだと思いましたねぇ~...。ともべ個人的には「これぞ新コンチェルト・グロッソのオープニングだっ!!」と思わせた「ザ・ノウリッジ」と、女性ソプラノ・ボーカルを美しく配した「ワン・マジック・ナイト」、それとこの曲が唯一従来のコンチェルト・グロッソを踏襲しているかと思わせる「愛の楽園」、この3曲が一番好きです。(まぁ、他の曲もぜーんぶ素晴らしいのデスが...ネ)

20080106_3思えばこのニュー・トロルスによる「コンチェルト・グロッソの復興」、大元の火付け役はあるいは日本だったのカモ知れない。コトの発端をたどれば、2000年に本国イタリアでヴィトリオ・ディ・スカルツィ主導のもとにコンチェルト・グロッソ1&2のライヴ再現が実現。その際のライヴCDが当初関係者のみに配られる予定で作成されたのが、日本のガーデン・シェッドさんが輸入して国内で発売。(ともべも買いましたよぉ~...)。コレで完全に火が付いた!!当のライヴCDは国内盤まで発売されちゃうわ、しまいには2006年4月に1回目の来日公演までが実現してしまった。これわカナーリ憶測も含むんだけれど、本国イタリアでの「コンチェルト・グロッソ再興」が、日本からの逆輸入的に火が付いたモノだとすると、日本人としてなんかチョット嬉しい。

...で、今回のライヴDVD&CD,ぜーんぶ見て聴くと、もうシンフォニック・ロックでお腹いっぱいっ!!(笑)になれます。もー最初から最後まで「超ド・シンフォ!!」なのですから。さらには来日公演の思い出までが甦ってきて...涙なくしては聴けない(観れない??)名盤なのですネ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年10月20日 (土)

エイジアの来日公演DVD!!

20071020_1 写真わ先月発売されたエイジアの来日公演のDVD「ファンタジア ライヴ イン トウキョウ」。9月末に買って、ずーっと忙しくて観れなかったんだけれども、この週末にようやく観ることができました。

まずはオープニングで「あれっ??」と思った。客席に一緒に観に行ったMixiつながりの友人が写っているっ!!よくよくクレジットを確認したら、収録されたのは2007年3月8日の新宿厚生年金会館。つまりは、ともべが生で観ていた日(笑)。「カメラなんて入っていたっけぇ~??」って思ったケド、まあ、ともべのコンサート観覧の記念としても意味のある一枚になりました。まあ、客席側のショットを良く良く観てみたんだけれど、ともべ自身わ後方だったせいかゼンゼン写ってなかったケドね...(残念っ!!)。

...で、今回の再結成エイジアの来日公演。ことあるごとにコキ下ろしているともべですが(ごめんちゃい...)、今回のDVDわ正直すっごく楽しめた!!演奏にアラがあるのは以前にこのブログで書いた通りですが、感覚の半分はヴィジュアル面に持っていかれるのと、ライヴを生で観るよりも音のバランスがすごく良いので、「実は、そこそこきちんと聴ける演奏をしていたんだなぁ~(笑)」ってコトが判りました。で、以前にけっこうボロクソに言った反省の意味も込めて、もう一度今回のコンサートをちょっくらだけレビューしてみたいと思います。

まず今回DVDを観て改めて思ったコトわ、エイジアの楽曲はその表面上ポップな作りとは裏腹に、実は非常に複雑な構造をしているとゆーコト。だから半ば「昔の名前で出ています」的なご老体(失礼っ!!)には、完璧な演奏を期待するには土台無理があったのですね。この非常に高度な演奏能力を要する楽曲を、それでもメンバー全員が良く頑張って演奏していると思いました。特にスティーヴ・ハウのギターの運指なんか複雑でスゴいっ!!だからハッキリ言って「ギター全編トチりまくり(笑)」でも、許してあげたくなっちゃいます。あと、前回も書いたケド、ジョン・ウェットンは完全に復調しています。ボーカルだけぢゃーなくて、ベースも実わとってもウマかったコトが判りました。ウェットンのベースを本気のウマいと思ったのって、ひさびさだと思いますねぇ~...。

20071020_2さらに、キーボードのジェフリー・ダウンズが、アンサンブル上実は一番重要なポイントにいるコトも判りました。今回のエイジアって、ドラムのカール・パーマーの叩き出すリズムは、ハッキリ言って不安定なコトこの上ない。さらに、スティーヴ・ハウのギターはミス・トーン連発でこちらもとても心元ない。ジョン・ウェットンのベースはさすがに良い仕事をしてはいるものの、しっかしこのヒトのベース・ラインは良く動くのデス。このままだと「不安定な2人」に「良く動くベース」で、アンサンブルが成立しない。そこをウマく、リズム面、ハーモニー面にわたって繋ぎ合わせるペースト的な役割をしていたのが、実はジェフリー・ダウンズのキーボードだったのです。だから、キーボードの音像がわりとハッキリしない生のライヴではもう演奏がボロボロに聴こえたし、逆にキーボードがクリアに聴こえるこのDVDでは比較的ちゃんとした演奏に聴こえるのも、うなずけました。

あと気が付いたトコロでは、ジェフリー・ダウンズのキーボードはローランド社とタイアップしているのか、ぜーんぶローランド製だった。ともべが使ってるのと同じ「Fantom-X」もしっかりとメインに据えて、ナカナカ良いサウンドを出しています。この「Fantom-X」が2台に、「V-Synth」が2台、それに最近の「JUNOモドキ(笑)」だと思われるシンセも2台。全盛期のエイジアのサウンドを良く再現できていると思いました。

さらに、今回のエイジア版「ラウンド・アバウト」をさんざんに言っているともべではありましたが(笑)、映像を観てみて、やっぱ彼らなりに良く演っていると思いました。特にジョン・ウェットンは「クリス・スクワイアのベース(超絶技巧)」と「ジョン・アンダーソンのボーカル(超ハイトーン)」を1人で同時に演んなきゃいけないんだから、もうタイヘンっ!!(笑)。だからやっぱ今回のライヴでは、ジョン・ウェットンとジェフリー・ダウンズが、バンドの核らしく、一番イイ仕事をしていると感じましたネぇ~。(くどいよーだが、ウェットンが「ボクの曲です」って「クリムゾン・キングの宮殿」を演るのは、やっぱ依然違和感があるんですが...(笑)当事者ぢゃないだろーって...)

この来日公演の後。ジョン・ウェットンは心臓の動脈関係(だったか...??)の病気が発覚。生命にかかわるような大手術を経て、無事に全快した模様。ほんとーに良かったと思う。ともべナンダカンダ言って、やっぱ「エイジアが大好きっ!!」なのです。だからいつまでも元気で活動を続けて欲しいと、切に願っています...。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年8月26日 (日)

ジェネシスのライヴDVD!!

20070826_1 写真は先般リリースされたジェネシスのライヴDVD「ジェネシス・イン・ロンドン」。ブート等ではつとに有名な1980年5月6日の、ライシアム公演の映像のオフィシャルDVD化です。

実わコレ、カナーリ前に新宿レコードさんには入荷してて、「オフィシャルなんですか~??」って聞いたら「なんかワカんないんだけど、限りなくブートに近いみたい...」とかで、買うのを控えていた次第。だってブートだったら持ってるモン(笑)。そしたらしばらくしてHMVのWebサイトにリリース情報がアップされていて、「なぁ~んだぁ~、オフィシャルじゃんっ!!」ってなワケで、HMVのポイントもかなりたまっていたので、「ほっとんどタダで入手した」(笑)。

20070826_2...で、カンジンの内容なんだケド、先日リリースされたジェネシスのリマスターSACDあんどDVDの中の、「デューク」のDVDボーナス・トラックに収録されているライシアム公演の映像、あのウルトラ綺麗な画質で全編収録されているのを期待するも、コレが大ハズレ(笑)。既発のブートDVDよりはちょっとだけ画質が良い程度です。あと音質もブートよりはだいぶ良い。

で、よくよくクレジットを見てみると、一応英ヴァージン・レーベルのライセンス許諾は得ているよーなんだけれども、「マスタープラン」とかゆー聞いたコトのないレーベルからリリースされていて、なんだかとっても怪しい(笑)。「限りなくブートに近い」ってのも、なんかうなずける。しかも映像全編にレーベル名称の省略形で「MP」ってロゴが常に入っていて、見た目にもうっとおしいコトはなはだしい(笑)。一時流行った、CDの「オフィシャル・ブートレッグ」のDVD版、といったカンジです。

20070826_3でも内容的には、例の「デュークス・ツアー」の完全収録で、もう「音と光の洪水」は圧巻です。1980年代後半のピンク・フロイドの、数年先は行ってるかんじのステージングですね。曲目的にも「デューク」のメドレーのほかに、「スコンク」や「アフターグロウ」なーんて代表的なナンバーを演ってくれていて、とっても楽しめます。ちなみにともべが大好きな「リップルス」が、後半エンディング部分しか収録されていないのもブートと同じ。たぶんこの部分わマスターがないのでせう。この素晴らしい映像を、ほんのちょっとでも既発のブートより良い画質・音質で見られるのだから、まあ「買って良かった」(...くどいよーだが、ホントーわ「貰った」(笑)」と思いまふ。

ちなみに当のジェネシスは再結成されて、現在ワールド・ツアーの真っ最中。日本にもさっそくブートのCDやDVDで、ステージの模様が入ってきています。でもたぶんジェネシスのことだから、前例通りオフィシャルのDVDは出すと思っています。だって毎ツアーそーだもの...でもやっぱ、ひさびさに来日公演を実現させて欲しーですねっ!!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年3月 4日 (日)

キャメルのライヴDVD!!

20070304_1 このところ外出ネタが多かったので、今回わおウチネタで(笑)。写真(上)は先日出たキャメルのライヴDVD、「トータル・プレッシャー」。昨日西新宿の「ガーデンシェッド」さんで購入しました。プログレ・マニアの間では最近ケッコウ話題になっている1本。なんてったって過去にリリースされた「プレッシャー・ポイント」のライヴ映像が、コンサート完全収録されてるんだから。

...で、この「プレッシャー・ポイント」っていうと、キャメルの1984年の解散コンサート(もちろんこの後で1990年代に再結成されるんだけれども...)を収録しているコトでつとに有名。同名でレコード・CDもリリースされた。ちょうどこの頃ともべわ大学3年生で、「キーボード・マガジン」で紹介されたライヴの様子に、「観たいよぉぉぉぉっ!!」って強烈に思ったのを覚えてる。なんてったてメンツが豪華。キーボードがアラン・パーソンズ・プロジェクトのクリス・レインボーと、カヤックのトン・シャーペンジールを含むトリプル体制で、さらにゲストで往年のメル・コリンズやピーター・バーデンスまで出てきちゃう。それが今回、大元の映像ではコンサートが大幅にカットされている上、ヘンなドラマ仕立ての映像が挿入されていたのが(正直この映像わカナーリうざかった(笑))、今回のリリースではコンサートの完全収録で、なおかつドラマ映像はざっくりカットされている。たから純粋にコンサートに集中して楽しめます。ちなみに以前同名の「トータル・プレッシャー」でVHSのビデオの出ていたコトがあるんだけど、そっちは編集前の生映像みたなやつがカウンタ表示付きで収録されていて、ハッキリ言っていただけなかった。今度のわそれとは全くの別モノ。ちゃーんと編集されていて見やすいです。

20070304_21984年とゆーと、アンディー・ラティマーの「泣きのギター」も絶頂期な頃で、ホントーにこのヒトは「名ギタリスト」の一人だなぁ~と、このDVDを観て唸らせられるコトしきりです。これほど「エモーショナルな美しいギター」は、ちょっと他に類を見ない。曲的には前半が当時最新アルバムだった「ステーショナリー・トラベラー」からの曲で、後半に往年の名曲なんかを演っている。「ステーショナリー~」って、東西に分断されたベルリンを舞台にしたコンセプト・アルバムで、発表当時はやったらと暗いのであんま好きでわなかったんだケド、今回ライヴ映像を見て、「悪くないなぁ~」と思った。1980年代のプログレ諸作って、イエスにしてもジェネシスにしても当時はエライ印象が悪かったんだけれども、今聴き直してみると時代を経てとっても良いサウンドになってると感じます。少なくとも最近の若手の「新興プログレ」なんかよりは、はるかに良い。

20070304_3さらに今回のDVDのウリは、完全収録になってボーナス映像扱いで、(おそらく...)コンサートのオープニング部分の演奏が収録されているコト。その選曲がもう涙モノ。「スノーグース」から「迷子の王女さま」に、「ネバー・レット・ゴー」、さらに「リモート・ロマンス」から「ヒム・トゥー・ハー」ときてる。特に「迷子の王女さま」はともべがキャメルの曲の中でも一番好きな曲なので、この1曲をアンディーの生ギターで聴けるだけでも、もう涙がウルウル...。さらにコンサート本編アンコールの「レディー・ファンタジー」では、アンディーのギターも泣きに泣いて...もう感動しきりのDVDなのです。

あと、今は亡き故ピーター・バーデンスの映像が観れるのも本作の貴重なトコロ。アンコールの「ラヤダー」「ラヤダー町へ行く」「レディー・ファンタジー」の3曲でオルガンを弾いている。やっぱ今回改めて思うには、バーデンスのオルガンあってこそ本来のキャメル・サウンドであると痛感した。ロック・オルガンとしては決してハデさはないけれども、なんとも言えない情感と優しさ溢れるオルガン・ソロはやっぱ絶品だと思う。

思えば、これは1984年の映像だから、もはや20年以上が経過しているだなんて信じられない。このライヴのレコードを「貸しレコード屋」(死語)で借りてテープにダビングして、夢中になって聴きまくった時代を昨日のように感じるのに...。

| | コメント (2) | トラックバック (0)