改めてPSE法お考える
今日は4月1日。PSE法が施行されて、とりあえずは大きな混乱もなく平穏無事な新年度を迎えられた様子です。よかったよかった...。で、これを機会に改めて今回のPSE法騒動について考えてみたいのです。ちなみに写真はコルグのモノポリー。前回はポリシックスだったから、今回はこっち(笑)。
思えば2月に騒ぎが勃発して、ともべもそーとー不安だった。命より大事なアナログ・シンセが、自分の音楽活動で使えなくなる可能性が出てきたからだ。でも考えてみれば、これはある種の「啓示」だったように思うのです。「物事のありがたみは、無くしてしまってから初めて判る」なんて、世間一般に良く言うでしょ。「アナログ・シンセが使えなくなるカモしれない!!」なんて状況になって初めて、自分が今まで多くのアナログ・シンセ達を使って音楽を続けられていた状況がどんなに有難く思えたことか...。スタジオに鎮座しておられるビンテージ・アナログ・シンセ達をどんなにいとおしく思ったことか...。本当に「感謝」を忘れていたと感じます。
シンセを含めてスタジオ・レコーディング環境のフル・デジタル化が主流である現在でも、ともべはずーっと頑固にアナログ・シンセやアナログ・コンソールを使い続けてきた。それは単に「音が好きだ」というコダワリだけではなくて、デジタルが主流になればなるほど、希少価値であるアナログを使い続けることがいつの日か良い意味での「差別化」に繋がるという将来的な「読み」があったからだ。丁度、フル・コンピュータ化されたクリーンな工場で大量生産されたハイテク製品の価値がどんなに高まろうとも、一方で「全て手作りの職人技」の製品が決してすたれることなんかなくて、むしろ逆に「全て手作りゆえに」値段や価値が上がったりする。そんなことにも発想の根拠を見出していた。
でも一方で、フル・デジタル化された最新のレコーディング環境に対してある種の羨望のまなざしを送っていたコトも事実なワケで、そーゆー意味で非常に中途半端な心境だった。でも今回のPSE法騒ぎで、そのヘンの「迷い」が吹っ飛んでしまいましたネ。今、スタジオで新曲のレコーディングが佳境なのだけれども、アナログ・コンソールを介して鳴るビンテージ・アナログ・シンセの音色がどんなに「暖かく」「有難く」ともべの心に「しみるように」響くことか...。「自分の方向性は間違っていなかった」そう確信しました。
今回のPSE法騒ぎ、特に甚大な被害を被られた主にリサイクル業者の方々には、心より深くお見舞いを申し上げます。しかしながら、楽器にとどまらずこういった家電製品のリサイクルなんかも含めて、今回のPSE騒動はもっとみんな「気付くべき点」があるように思うのです。もしかしたらこれは「神様が日本人にくれた啓示」なのかも知れないのだから...。
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